甲州の白ワインの選び方|製法や産地で知るおすすめ日本ワイン
Vin de Japan編集部公開

日本固有のブドウ品種として国際的にも認められている甲州。本記事では、甲州の白ワインの特徴や歴史を整理しつつ、シュール・リーや樽熟成といった製法、産地ごとの違いから自分好みの1本を見つける選び方を解説します。
日本の白ワインを代表するブドウ品種として、広く親しまれている甲州。「和食に合うと聞くけれど、銘柄によってどんな違いがあるのか」「自分好みのボトルはどう選べばよいのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
甲州の白ワインは、すっきりとした爽やかな飲み口だけでなく、シュール・リー製法や樽熟成、産地ごとのテロワールによって多彩な個性を持ちます。この記事では、甲州の歴史や品種の特徴とともに、商品説明を手がかりに好みの1本を選ぶための視点を分かりやすく解説します。

日本固有のブドウ品種「甲州」の特徴と産地
甲州は、DNA解析によって大部分がヴィニフェラ(ヨーロッパ系のブドウ)で、一部に中国の野生ブドウのDNAを含む交雑品種であることが示されています。カスピ海付近で生まれたヴィニフェラが中国を経由して日本に伝わったと考えられており、奈良時代の僧・行基が薬師如来から授けられた説や、平安時代末期に雨宮勘解由が見つけたという言い伝えも残されています。2010年にはOIV(国際ブドウ・ワイン機構)のブドウ品種リストに登録され、日本固有の品種として初めてワイン用ブドウとして国際的に認められました。これにより、ラベルに「Koshu」と記載してEUへ輸出できるようになっています。
また、国税庁の調査によると、甲州は日本でワインの原料として受け入れられた白ワイン用品種の中で受入数量が最も多い品種です。主要産地は山梨県となっています。
当サイト『Vin de Japan』では、甲州の白ワインを全390本(90ワイナリー)収録しています。産地別の内訳を見ると、山梨県を中心に様々な地域で造られていることが分かります。
- 山梨県:308本を収録しています。Vin de Japanに収録している甲州の白ワインの中で最も多くを占める主要産地です。
- 栃木県:13本を収録しています。
- 山形県:10本を収録しています。
- 奈良県:8本を収録しています。
- 長野県:8本を収録しています。
甲州の白ワインを選ぶ3つのポイント
甲州の白ワインは、造り手の醸造アプローチやブドウが育った土地によって香りや飲み口が大きく異なります。ボトルの商品説明を手がかりに、次の3つのポイントに注目してみましょう。
1. 熟成方法と醸造アプローチ
ワインの熟成や醸造の手法は、味わいの深みや質感に大きな影響を与えます。ステンレスタンクで発酵・熟成させて果実味をクリアに引き出したものがある一方で、澱とともに熟成させるシュール・リー製法によって酵母由来の旨味や引き締まった酸味をもたらした銘柄もあります。さらに、昭和19年製造の5,000L大樽で数ヶ月熟成させるなど、大樽熟成により甲州の上品さを保ちながら樽の風味や旨みを引き出した一本も存在します。
2. 栽培エリアと畑のテロワール
ブドウが収穫された地域や畑の個性に目を向けることも大切な視点です。山梨県内でも、甲州市・山梨市・笛吹市にまたがる峡東地区で育てられた甲州の個性を丁寧に引き出したワインや、明野の畑が持つ恵まれたテロワールを表現した銘柄などがあります。産地の自然条件や土地ごとの違いがワインの味わいに表れています。
3. 香りのニュアンスと料理との相性
甲州の白ワインは、香りの特徴や合わせたい料理に合わせて選ぶのも魅力です。柚子や橙、伊予柑、レモンといった爽やかな柑橘系から、桃や白い花を思わせる優しい香りまで、ボトルによって多彩なアロマが感じられます。清々しい酸味と旨味を持つものは魚介料理をはじめとする和食全般によく合います。また、まろやかな味わいのものは、ほうとうや豚の味噌漬けなど味噌や醤油を使った料理との相性も良好です。
編集部が選ぶ、甲州の白ワイン6選
『Vin de Japan』に収録している甲州の白ワイン390本の中から、6本を選びました。(※評価や順位付けではありません)

まとめ
出典・参考資料
- ‘甲州’ブドウのルーツを解明 -DNA解析から、中国を経由して伝えられたことを証明-(平成25年11月8日)(独立行政法人酒類総合研究所/【概要】結果(p.1))
- 甲州がOIVを登録(山梨県/OIV登録までの経緯/Koshu がOIVに登録された意義)
- 酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和7年) 3 ワイン製造業(国税庁/表51 原料用生ぶどうの品種別の主要産地及び受入形態の明細(p.54))
件数・本数はVin de Japanに収録しているワインの範囲で集計したものです。 価格・在庫は各販売サイトで最新の情報をご確認ください。











