岩手県のワイナリー13軒と、そこで造られたワイン153本を掲載しています。もっとも多く使われている品種はメルローの16本、次いでキャンベルが15本。タイプ別では白ワインが55本で最多です。掲載店の価格は中央値でおよそ¥3,080。産地の気候と品種の解説、評価の高い1本、ワイナリーごとの掲載状況まで、このページからまとめて探せます。
掲載している産地: 岩手
岩手県は北海道に次いで面積の広い県で、西の奥羽山脈と東の北上高地に挟まれた北上盆地が県の背骨にあたります。太平洋側では初夏から夏にかけて「やませ」と呼ばれる冷たく湿った北東風が吹き、気温が上がりにくくなります。内陸の盆地は昼夜の寒暖差が大きく、冬は氷点下の日が続きます。東北のなかでも冷涼な県です。
冷涼で寒暖差が大きい気候は、ブドウの酸を保つのに向いています。一方で厳しい冬を越すには耐寒性が要り、品種の選び方がそのまま産地の性格を決めます。岩手県には山ぶどうが自生しており、これを使ったワイン造りが行われてきました。冷涼地向きのヨーロッパ系品種と、寒さに強い在来・交配品種の両方が使われているのが、この県のブドウ栽培の輪郭です。
掲載データで目を引くのは品種の顔ぶれです。岩手県のワイン90本のうち、ツヴァイゲルトレーベ7本・リースリング7本・山ぶどう7本は、いずれも都道府県別で全国最多。ツヴァイゲルトレーベはオーストリアで交配された耐寒性の黒ブドウ、リースリングは冷涼地向きの白ブドウで、どちらも寒い産地を選ぶ品種です。これにマスカット・ベーリーA11本、シャルドネとメルローが各9本と続きます。
タイプ構成は赤36本・白26本・スパークリング17本・ロゼ8本・オレンジ3本。赤が40%で全国平均の38%とほぼ並ぶ一方、スパークリングが19%と全国平均の14%を上回ります。酸の残るブドウが穫れる産地では発泡性ワインの土台を作りやすく、冷涼な東北の産地に共通する傾向です。品種の多様さが、そのまま赤・白・泡のバランスの取れた構成につながっています。
岩手県の掲載ワイン153本に登録されている、延べ146件の品種を集計した結果です(1本のワインが複数の品種を持つ場合があります)。品種名から、その品種を使った全国のワインも見られます。
果皮が厚く早めに熟す黒ブドウ。タンニンはまろやかで、黒い果実やプラムを思わせる風味のふくよかな赤になります。
生食用として広く栽培される黒ブドウ。着色がよく甘い香りを持ち、色を短時間で引き出すロゼにも使われます。
世界中で栽培される白ブドウ。品種自体の香りは穏やかで、ステンレス仕込みか樽仕込みかで表情が大きく変わります。
日本で交配された黒ブドウ。いちごやキャンディを思わせる甘い香りが強く出る一方でタンニンは軽く、冷やしても飲みやすい赤になります。
岩手県の掲載ワイン153本のタイプ別内訳です。 タイプ名から、そのタイプの造り方の解説と全国の一覧に移動できます。


岩手県花巻市大迫町のワイナリーです。 大迫町と農協の出資で昭和37年に設立された岩手ぶどう酒醸造合資会社を前身とし、昭和49年に株式会社エーデルワインが誕生。多くの試行錯誤を重ねながら、岩手県産ぶどうを使ったワイン造りを続け、岩手を代表するワイナリーへと歩んできました。


明治38年創業、岩手県陸前高田市米崎町で6代にわたり続く葡萄園です。 初代が明治20年代に植えた10本の西洋ぶどうの苗木が始まり。「食と人と風土に寄り添う」を理念に、三陸の恵みに囲まれた地で食卓を豊かにするワインを造っています。地サイダーとして親しまれる「マスカットサイダー」も手がけています。


岩手県大船渡市で初めてのワイナリーで、山と海に囲まれた「海街ワイナリー」です。 「三陸に100年続く新しい文化を創造する」という夢を掲げ、2013年にスタート。大船渡で育てたシャルドネやアルバリーニョ、100年以上続く陸前高田・米崎のりんごを使い、自然な味わいのワインとシードルを造っています。


岩手県葛巻町にある、「山ぶどう」にこだわる森のワイナリーです。 1979年、当時の町長の「山ぶどうでワインをつくろう」という一言から始まりました。町の特産である山ぶどうを主原料にワインを製造し、工場見学や試飲のできる直売店、体験学習館、地産地消のレストランも備えています。


岩手県花巻市で、りんごとぶどうの栽培から果実酒の醸造までを行う個人ワイナリーです。 生まれ育った地に根ざした農業を志して2017年に就農。2021年に自家醸造所が完成し、花巻クラフトワイン・シードル特区を活用して製造免許を取得しました。シードルを主力に、ワインにも力を入れています。


盛岡市の南、岩手県紫波町のワイナリーです。 地域の農家が育てたぶどうを町内で醸造する「自園自醸」がスタイル。「自分たちの育てたぶどうでワインをつくりたい」という農家の思いから生まれ、紫波町産のメルローやリースリング・リオンなどを使い、岩手らしい土地柄を感じるワインを目指しています。


岩手県花巻市の、美しい棚田や山々を見渡す丘の上に佇む小さなワイナリーです。 さわやかな風が吹き抜ける醸造所で、この地ならではのテロワールを凝縮した果実を使い、ワインやシードルを醸造。予約制でワイナリーやぶどう畑の見学も受け付けています。


岩手県のほぼ中央、花巻市大迫町にある小さなワイナリーです。 亀ケ森は大迫の4地区のうちの一つ。この地で暮らすりんご農家とぶどう農家の二人が立ち上げた醸造所で、地元の果実を生かしたワインを造っています。盛岡の市などにも出店し、地域とのつながりを大切にしています。


2021年に誕生した、岩手県花巻市大迫町の個人ワイナリーです。 栽培から醸造までを手がけるドメーヌ・スタイルで、健全な自家栽培のぶどうだけを使用。冷涼ながら日照に恵まれ、約70年のぶどう栽培の歴史を持つ大迫の風土を表現した、飲み心地が良く深みのあるワインを造っています。


岩手県盛岡市の南東、黒川・乙部・手代森・大ヶ生の4地域の住民の力で誕生したワイナリーです。名前は4地域の頭文字から付けられました。 2018年に最初の苗木を植え、北上川の東に広がる西向きの丘陵地に約2.4haの自社ぶどう園を展開。マスカット・ベーリーAを主軸に、フルーティなワインを造っています。


岩手県野田村産の山ぶどうを100%使ってワインを醸造するワイナリーです。「涼海」は「すずみ」と読みます。 山ぶどうの産地・野田村の恵みを生かしたワイン造りに取り組み、毎年秋には大収穫祭も開催。2025年には、岩手県のワイナリーとして初めてヤマブドウ交配種「ヤマブラン」の醸造も始めました。


掲載3本


岩手県陸前高田市で、栽培から醸造までを一貫して行うドメーヌ型のワイナリーです。「海のワイン」を掲げています。 ワイン用ぶどうを新たに植えるとともにりんご畑も引き継ぎ、病気に強く収量が安定しやすいアルバリーニョを栽培。畑ごとの特徴を見極めながら、栽培と醸造を柔軟に組み立てています。